マイホーム購入を考えるとき、新築物件はあこがれでしょう。しかし費用的に断念せざるを得ない場合もあるかもしれません。また新築は予算的に無理だとあきらめてしまう人もいることでしょう。
しかし実は新築を建てるときに利用できる、助成金や補助金があるのはご存知でしょうか。あきらめる前にまずは補助金について、詳しく知っていきましょう。それぞれ助成金・補助金の対象となる要件があるので、満たしているかどうか、確認することをおすすめします。
今回は新築住宅の補助金・助成金に関する事項について、詳しく解説していきましょう。ぜひとも参考にしてください。
新築物件購入のときに利用できる補助金と助成金
まずは新築物件購入の際に利用できる補助金・助成金を、それぞれ受け取れる条件についてまとめていきます。中古物件では受け取れない助成金や補助金を利用すれば、大きく負担を減らせてあこがれのマイホームを手に入れられるようになるかもしれません。ぜひとも確認をしていきましょう。
すまい給付金
こちらは新築だけでなく、中古物件の購入時にも要件を満たしていれば対象になります。住宅ローン控除との併用もできます。消費税が5%から8%に上がると決まったときに増税前の駆け込み需要を抑え、増税後購入意欲が減少するのを避け、購入者の負担を軽減するために設けられた制度です。
住宅ローン控除とは違い、年収が低い人ほど多く支給される仕組みになっており、最大50万まで現金で支給されます。受け取れる条件としては、以下のとおりです。
・2014年4月以降に引き渡された住宅であり、2021年12月31日までに入居までが完了している
・年収が消費税率8%の時には510万円以下、10パーセントの時には775万円以下である
・購入した物件に住んでいる
・床面積が50㎡以上
新築物件に関してさらにローンを利用する場合には、施工時に現場の検査で決まった条件のもと一定の品質が、保証されているものでなければなりません。ローンを利用しない場合、年齢と年収が条件に加わり、フラット35Sが認められるのと同じ技術基準を満たした住宅が条件となります。
ZEH補助金
ZEH化された住宅に提供される補助金です。国が普及を促進したいために補助金が出されています。聞きなれない言葉であるかもしれないので、別項目で解説していきましょう(下項目参照)。
地域型住宅グリーン化事業補助金
こちらは新築の物件と、条件の満たしたものにリフォームした戸建て物件に対する補助金です。原則として省エネルギーで耐久性の高い、特別な性能をもった木造建築であることが要件となります。
また国土交通省の採択をうけた、同一地域の中小住宅生産者と木材流通の会社のグループが手がけたものである必要があります。補助額は要件によって違っていくので注意しましょう。要件のタイプとしては、以下の4つがあげられます。
・認定長期優良住宅として認められた長寿命型の住宅
・低炭素住宅として認められた
・また性能向上計画の認定を受けた高度省エネ型の住宅
・一次エネルギー消費量がゼロであるゼロエネルギー型の住宅、エネルギー消費が少ないと認められた省エネ改修型の住宅
エネファーム導入支援補助金制度
家庭用燃料電池システムである「エネファーム」を導入する場合に、最大4万円の補助金が受けられる制度です。
エネファームは、水素と酸素を使って電気を作っています。発熱時のエネルギーを無駄にしない、環境にやさしい優れたシステムです。申請は購入設置前に行わなければならないのが、主な注意点です。
地方自治体が行っている助成金制度
国ではなく、地方自治体が用意してくれている補助金もあります。補助額や支給条件などはそれぞれの自治体で違うので、家を地域から検討している場合はそのあたりの調査もしてみるとよいかもしれません。
ZEH補助金について
ZEHはゼッチと読みます。ゼロ・エネルギー・ハウスの略です。次世代住宅で、国によって普及が推進されています。以下からはZEHの概要やその条件・内容について、詳しく解説していきましょう。
ZEHとは
省エネルギーの質をあげること=省エネ、太陽光発電などを導入してエネルギーを創り出すこと=創エネを同時に実現し、年間の消費エネルギーをプラスマイナスゼロにする次世代住宅のことです。国は2030年までにほぼ平均的な新築住宅でのZEH化を実現するという、政策目標を掲げています。目標達成後は補助金がなくなる可能性もあるので、注意が必要です。
ZEHと認められる家とは
まずZEHは、光熱費ゼロの家とは違います。ゼロになるのはお金ではなく、エネルギー量の話になります。必然的に金銭的な負担も軽くなるのですが、ガス代金や電気料金がかからないわけではないことを知っておきましょう。ZEHとして認められるには、消費エネルギー≦創るエネルギーであることが必要です。
家庭での消費エネルギーとは、冷暖房・給湯・換気・照明に使われるエネルギーです。冷暖房の省エネのために、必要なのが断熱性となります。外気の暑さ寒さに影響を受けにくい、断熱性の高い家にする必要があるのです。
次に給湯に関しては、少ないエネルギーでお湯を沸かせるシステムを導入します。照明には消費電力が少ない、LED照明を採用することが求められます。また住宅内の消費エネルギーは、太陽光などで創るエネルギーでまかなえていることが確認できるようになっていることが大事になるのです。
支給条件と補助金内容
支給されるには以下の条件が必要となるので、チェックしておきましょう。
・政府が公募して認定したZEHプランナー、もしくはビルダーによって設計・建築もしくは改修された住宅であること
・政府が定義したZEH認定の条件を満たしていること
支給額は今後変更される可能性も高いものの、2021年は一戸あたり60万円の支給があります(条件によってはプラスアルファあり)。
まとめ
今回はあきらめていた新築物件も手に入れられるかもしれない、助成金と補助金をまとめていきました。それぞれ申請が必要で、知らないと損をするものばかりです。施工会社選びの際も、こうした補助金を得られる住宅の施工が可能かどうかを、確認してみるとよいでしょう。
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