外壁塗装と屋根塗装の工事はそれぞれ別でしっかり依頼しよう!

外壁塗装のついでに屋根塗装を提案された、という経験をお持ちの方は少なくないのではないでしょうか。そういった業者にお願いをした際に、雨漏りが発生するようになったり、塗装がすぐにはがれてしまったりとお悩みの方は実は珍しくありません。

 

屋根塗装は外壁塗装のついでに行うのではなく、外壁塗装とは別で考えていく必要があります。

屋根塗装の目的

外壁塗装を行う目的は、経年劣化や紫外線、雨風による外壁へのダメージによって住宅の劣化を防ぐというものです。そのため外壁塗装は高圧洗浄機などで汚れを落としてから、下塗り・中塗り・上塗りと3回行うのが一般的です。

 

しかしその流れで屋根塗装も行ってしまうと、余計に屋根にダメージを負わせてしまう可能性が高まってしまいます。というのも、屋根塗装の最大の目的は屋根の耐久性を上げることではなく、屋根の美観を維持することです。ゆえに外壁塗装のついでに屋根塗装をしても、目的を達成することは難しい傾向にあります。

屋根塗装を外壁塗装のついでに行った場合

業者によっては、屋根塗装によって耐久性が上がるわけではないことを依頼者に説明しないところもあります。そのため本来行わなければならない工事を怠っても、依頼者は耐久性が上がったと勘違いをしてしまうのです。

 

また屋根は金属屋根と、カラーベストやコロニアルと呼ばれるスレート屋根、そしてコンクリート瓦の屋根の3種類に分かれており、それぞれの塗装の仕方が違います。どれも同じものとして塗装をしてしまうと、雨漏りや湿度の上昇などのトラブルが発生してしまうのです。

 

スレート屋根の塗装

スレート屋根は屋根材同士が重なっている部分にほんの少し隙間が空いており、その隙間から屋根材の下に入った湿気を排出できるようになっています。この部分は屋根塗装の際にも塗り込む必要があるのですが、塗装をしただけではこの隙間が狭くなったり塞がったりしてしまうので、縁切りという作業をしなければなりません。

 

縁切りはタスペーサーをスレートの間に挟み込み隙間を確保する作業です。しかしこのことを知らない業者はわりと多く、塗装を塗ったまま縁切りを行わずにスレートの間を埋めてしまう業者がいます。この縁切りを行わないと湿気や水分を排出できなくなるので、狭い空間を水分が重力に逆らって上がっていく毛細管現象が起きてしまい、住宅内の湿度が上がったり雨漏りをしたりしてしまうのです。

 

金属屋根の塗装

金属屋根は、経年劣化により錆びや下層が見えてしまうので、厚めに塗料を塗る必要があります。とくに夏は表面温度が上がるので室内の温度が上がりやすくなります。そのため遮断塗料を用いることを検討してもよいでしょう。

 

コンクリート瓦の塗装

瓦屋根は粘土瓦やセメント瓦、コンクリート瓦と種類があるのですが、その見た目は素人では判断するのが難しいほど複雑です。それがわからない業者は不適切な塗料を塗ってしまい、塗料がすぐにはがれてしまうというトラブルが起きるのです。

 

粘土瓦は塗装の必要がないのですが、仮に塗装をした場合は定期的に塗り替えをしなければならないので余計に費用が掛かってしまいます。なお、セメント瓦やコンクリート瓦は塗装が必要になりますが、それぞれに適切な塗料が異なるので注意が必要です。とくにコンクリート瓦はコンクリートの表面にスラリー層と呼ばれる部分があり、剥がれない塗装をするにはこのスラリー層を強化するシーラーなどの塗料を用いるか、スラリー層を取り除く必要があります。

外壁塗装と屋根塗装の塗料の違い

外壁塗装のついでに屋根塗装を行ってはいけないと前述していますが、その理由は塗装の仕方や目的に違いがあるだけでなく、塗膜の劣化のしやすさから塗料を変えなくてはいけないからです。

 

基本的には外壁塗装も屋根塗装もシリコンやウレタン、ラジカル制御型などの塗料を用います。あまり屋根塗装に知識のない業者だと、外壁塗装の用いる塗料よりも品質の低い塗料を屋根塗装に使用しがちですが、屋根塗装こそ外壁塗装よりも品質の高い塗料を用いる必要があります。

 

というのも、屋根は外壁よりも紫外線や雨風によるダメージを受けやすく塗膜がはがれやすいのです。そのため、同じ品質の塗料を使用するとその耐用年数は外壁の半分になってしまうのです。高い費用を払って塗装を依頼するのであれば、少しでも長く塗装が保つように外壁よりも2ランクほど高い塗料を用いるように依頼をしましょう。

屋根塗装の前に行うべきこと

屋根塗装で美観を整える前に、屋根本来の役目のために必要なメンテナンスがあります。それは棟板金の修理です。

 

棟板金は板金と貫と呼ばれる下地によって構成されています。経年劣化によって貫が傷んでくると、貫に刺さっている釘が緩み、板金が飛ばされてしまいます。まずは屋根の強度を上げる必要があるので、塗装業者に依頼する前に板金屋で屋根の点検を依頼する必要があるのです。

まとめ

外壁塗装は住宅の資産価値を保つためや自然災害から住宅を守るために行うもので、屋根塗装は美観を整えるために行うものと、分けて考える必要があります。外壁塗装と屋根塗装の知識を少しでももっているだけで、施工したのにかえって損をしたという事態を避けられます。

 

「トミーズホーム」では、諫早市近郊で外壁塗装を承っておりますので、ご検討の方は一度ご連絡ください。

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